単車事故の過失相殺=判例の総合的検討= (上・下巻)
-別冊第VI、VII号-


収録判例サンプル1

第60事例

東京地裁 昭和62年1月27日判決
自動車 0
単 車 100
事故状況
 単車は路側帯を走行し、渋滞気味の車両の左側を次々と追い抜きながら走行していたが、路側帯を覆っていた土砂にタイヤがスリップして転倒し、信号待ちで停止中の自動車の左側中央部あたりに投げ出された直後自動車が発進加速したため、その後輪で轢過された。

過失及び修正要素
自動車 なし
単 車 運転方法不適切

コメント
 赤信号のため一時停止したのち再び発進するに際して、自動車としては、一般的に自車の進路前方及び側方の安全を確認すべき注意義務があるとはいえ、自車の進行方向を変更したり又は道路幅員が狭くなるなどして自車側方の路面空間が狭まることが予想されない場合である限り、自車の左側方に接近中の単車が転倒してその運転者が前輪と後輪の間に投げ出されることのあり得ることを予想し、自車の側方を注意しなければならない注意義務まではないとして、自動車の過失を否定した。

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